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MM体験記第壱拾五回  

メタルマックス体験記第壱拾五回です。(コロナビル~イル・ミグラ)


本来なら、この先にある橋を渡って新しい土地に向かうはずだった。
だけど目の前にある現実はそれを阻んだ。

「どうして橋が壊れているんだ…!?」
「ロッコに着く前に地震があったね…もしかしたらそれが原因かも」

ミッキーがアゴに指を当てながら決壊した橋を見ている。
冷静に状況を判断しているようだけどオレにはそんな余裕が無かった。
橋が無ければどうにもならない。このままオレ達の旅は終わっちまうのか…!?
呆然としているオレの後ろであんじゅが高くそびえ立つコロナビルを眺めながら声をかけてきた。

「ねえ、フリーザにいたツマクっていうオッサンもここら辺に来ていないのかね?
 アタイらがここで止まるんだからその人もいると思うんだけど」

「そういえばそうだな…中に入ってみるか」

フリーザで聞いた奥さんを探すために娘と一緒に町を抜け出したツマクというおっさん。
ここで足止めくらってるなら会えるかもしれないな。
勿論戦車は入れないので、ビルの側に綺麗に戦車を並べてオレ達は敷地へ足を踏み入れた。

「ぅわっ!!」

その瞬間、再び地震が起こる。やはり動くことができないぐらい強い震度。
一体この世界はどうなってるんだろうな。なんだかガキの頃より多くないか??
ようやく揺れが止まったと思って歩き出そうと思えばまた地震。
結局ビルに入る前に2度も地震に遭った。こんなんじゃ橋ももたないか。
流石に2回も連続で来られては新たな一歩を踏み出すのに慎重になったけど、
これ以来地震が来ることは無かった。



人もモンスターもいる気配は無く、2階へ上がってみると女の子がいた。
ツマクの娘だというのなら、フリーザで聞いた通り、確かに可愛い。
…あ、いやそういう意味じゃなくて、本当にフリーザの人が言ってたんだよ!
その女の子はオレ達を見た途端悲鳴を上げて上の階に逃げちまった。
モンスターじゃないってのオレらは。一体どうしたんだろうな。
3階へ追いかけると今度は命乞いをするような言葉を言ってまた逃げ出した。
もしかして物凄い勘違いされてないか…?
誤解を解くためにも更に追いかけたら次は床が抜けた通路の手前にいた。
とても険しい表情でオレ達を睨みつけている。
そして背後の抜けた広い穴とオレ達を交互に見てまた叫んだ。

「こ、これ以上近づいたら飛び降りるんだから!」
「違うんだ、オレ達は悪い奴じゃ…」

首を懸命に横に振って主張するけどこの子は少しずつ後ずさりしてるし、
やっぱり信用してもらえてないか…どうしたら信じてもらえるだろう。
ミッキーからの提案で武器を地面に置いて攻撃する意志が無いことを伝えてみる。
その行動にその子も少し警戒心を解いた…ように見えたのは気のせいだった。

「…なんて信じるわけないでしょ!」

そう言って抜け落ちた穴へ女の子は飛び降りてしまった。
くそっ、どうしたらいいんだ!
その先がどうなってるかは見えなかったけど、飛び降りたんだから
きっと足場がきちんとあったんだろう。オレ達も後を追う。

「信じてくれよ!本当に悪い奴じゃないんだって!」

走りながらオレは女の子へ声をかけた。
するとようやくその子の足が止まり、オレ達の様子をじっと見て頷いた。
なんとか信じてもらえたみたいだな。はぁ~、かなり走った。

「…わかったわ。そこまで言うのなら信じてあげる。私はモリナ。
 フリーザに住んでたけどパパと一緒にママを探しに来たの。
 だけど橋が壊れてるからパパがビルを爆破させて橋の替わりにしようと…」
「ば、爆破!?本気かい?」

あんじゅが目を丸くして驚いた。オレも同感。思わず天井を眺めてしまった。
このビルはかなり高い。確かに横倒しになるよう破壊させて道にすることもできそうだけど
その為にまさか爆薬を持ってきたというんだろうか。凄いおっさんだな。

「パパは屋上にいるわ。お願い、パパを手伝って」
「わかった。オレ達も先へ行きたいんだ、協力させてもらうぜ」

モリナはオレ達と追いかけっこをしたせいかちょっと休む、と近くのイスに腰掛けた。
モンスターはいないみたいだし、1人でも大丈夫だろう。
そしてオレ達はコンピューターを作動させてエレベーターのスイッチを入れる。
これでエレベーターが動くはずだ。



屋上へ上がると海の匂いがする風がビュウ、と吹いた。
さて、ツマクはどこに…と辺りを見回すと鉄格子に両手をしがみつかせながら
ガクガクした足をなんとか立たせようとしているへっぴり腰のおっさんがいた。

「…あの」
「うおおおおおおお高くて怖ええええええええ!」
「な、情けねぇ…」

おいおい、いい大人が屋上でへっぴり腰になんかなるなよ。
おっさんの視界に入るように回り込むと、ようやくツマクはオレ達の存在を認知してくれた。
…腰はまだ引けてるけど。
ヒゲ面のどことなく父ちゃんに雰囲気が似たツマクは首を軽く傾げながら聞いてきた。

「なんだアンタ達は?」
「下の階で娘のモリナさんと会ってね。手伝って欲しいと言われたから来たんだよ」
「そうか、モリナのやつ…全部話したんだな。そうさ、オレが女房に逃げられたツマクだ!
 このビルにフリーザの知り合いからもらったTNT爆薬を仕掛けようと思ってな。
 だけどオレは高所恐怖症なもんでな!ここで動けなくなっちまったんだわ!
 とりあえずどこに爆薬を仕掛けるかは考えた!だからここから離れたいんだが
 手伝ってくれないか?足が言う事聞かなくてなあ」
「…わかったよ。高所恐怖症が21階建てビルの屋上なんかに立つなよなぁ」
「モリナのためならなんだってやるさ!そして女房ともう一度会って話し合いたいんでな」
「……」
「はんた君?」
「…っあ、違、なんでも無い!ほら、行くぜ!!」

ちょっと別の事を考えちまった。でも、それとこれは全く関係無い。
先ほど脳裏を掠めた事を打ち消すように声を荒げてツマクをエレベーターまで引き戻した。
ところでエレベーターが作動していなかったのにこのおっさんどうやってここまで…
まさか階段で来たのかと思うと年齢の割にはタフだな。


モリナの所へ戻り、ツマクは爆薬を仕掛けると外へ出るようオレ達を促した。
そういえば戦車をビルの近くに置いていたんだった!巻き添えなんか喰らってたまるか。
慌てて乗り込んで距離を置けば、ドカンという爆撃とゴゴゴという地響きが同時に発生した。
その衝撃の大きさに思わずそこにいた全員が目を瞑る。
そして目を開けると、


「…ははは!やったぞ!!」


喜ぶツマクの声。見事に壊れた橋の上へビルの残骸が乗っかっていた。
結構足場は不安定そうだけど、戦車には平衡を保って走らせることができるし
これなら先へ進むこともできるだろうな。

「ありがとよハンターさん!またどこかで会えたら会おうな」

そう言い残してツマクはモリナと一緒にビルの残骸をヒョイヒョイと駆け抜けて行った。
オレ達は戦車でモンスターを退治ながら来たけどどうやってここまで来たんだろう、あの親子。
…考えるだけ無駄だな。ここまで来られたんだから大丈夫だろ。



連なる小島を抜けると広い台地に着いた。そして町が遠くに見える。
だけど柵で囲まれてるみたいだな…入れるといいんだけど。
町に着く度すぐにドッグシステムを確認するのはもう恒例。

「ようやく着いたな。ええと、ここは…」

“イル・ミグラ”

町全体を柵で囲った風景は何かを警戒しているように見える。
正直言ってあまり賑わってる様子も無いしな…だけど話を聞けば理由はわかった。
どうやら南西にある“ユゲ”という町が山賊に占領されちまったらしい。
なんとかユゲからここへ逃げ出して来た人が何人か移住している話も聞いた。
それで山賊がこちらにも来るんじゃないかって怯えていたわけか。


山賊なら、とハンターオフィスへ行けばハンマーを構える奇妙な鉄仮面を被った男のポスター。
賞金50,000Gの賞金首“ゴメス”だ。これが親玉ってことか?
だけどオフィスの従業員はこいつについての情報を一切知らないとか。
今までどこにいるとかわかっていただけにこいつはひょっとして本当に
凄い賞金首なんじゃないかと思わされるな。
とりあえず南西のユゲに行ってみるか。山賊に占領されちまってるなんて気の毒だし、
賞金首のゴメスってのもいるかもしれないしな!


オレ達は町のイチオシ『鉄の穴』という改造工場で戦車を少し改造してからイル・ミグラを去った。
小耳に挟んだ情報…『真っ赤な戦車を見た』という事を気にしつつ。







コロナビルのイベントがちょっと曖昧になっております(汗)
攻略本では女の子と言ってますがもう少し年齢が上のようなイメージがあったので
どうしてくれようかと。でも双◎社に則る(笑)
それにしてもコロナビルに着くまで様々な凶悪モンスターが出てくるというに
この無敵っぷりがなんとも、な一般人。どこのゲームでも一般人は無敵(笑)
そしてよく考えたらビル倒壊させて本当に橋の替わりになれるのか。
もう気にしません。イル・ミグラに着いたんだから気にしません。したら負けだ。
ツマクとの会話ではんたが何故かだんまりするのは後々の伏線(のつもり)です。
この先、実はちょっと行く順番間違えたらしいので普通の順序で進むのとは
別の展開になります(汗)あくまで自分のプレイを元にしてるので…


山賊に占領された町を救えるか、はんた!

次回を待て!!

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