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MM体験記第参拾回  

メタルマックス体験記第参拾回です。(はんた達のその後*最終話

*今回の内容はゲームとは全く異なるEDでありますので
戯れと受け取っていただける方のみ閲覧をお願いします…!

なお、最初の語りははんたではなく、はんたの姉ちゃんです。

弟は18歳の時、モンスターハンターになると言いこの村を出ました。
数日後戦車に乗って帰ってきて、その数日後に戦車をボロボロにして、
それから数ヶ月後に帰ってきたときは左腕に怪我をして…。
だけどそれ以降、弟の姿を見ることはありませんでした。



弟が旅立ってもう10年が経ちました。



私は父に反対されながらもハンターオフィスに勤めている方に嫁ぎ、
ハンターオフィスで一緒に仕事をしながら弟の事を調べていました。
わかった事は今でも仲間と共に数々の賞金首を倒していること、
弟が乗っている赤い戦車はハンター達に
『赤い悪魔』ではなく『赤い英雄』と呼ばれていること、

そしてその理由は…

ふと、机に置いてある花瓶に目が移る。この花は、少し前に弟が贈ってくれたんです。
なんでも遠い町のインテリアショップで購入したとか。
この花だけではなくジュークボックスや額縁、絵まで。
父はそれを見る度に『何をやっているんだあの馬鹿息子は』と
文句を言っていましたが、その顔はとても嬉しそうでした。

これもハンターの方々の間で広がっている噂ですが、
弟とお友達はこの大地を滅ぼそうとした悪しきモノを倒したそうなんです。
一体それが何なのかというのは不透明なそうなんですけど…。
だけどそういう噂が広まり始めたのは、突如始まった自然復興の企画が
様々な町中で立ち上がってきた頃から。
リオラドは、カナベルと共同作業で大きな山火事で失われた多くの木々を
植林によって復元させようとしています。

こうして毎日を過ごしているのですが、やはり弟の事が気がかり。
もう10年も戻っていないのだし、そろそろ顔を出してくれてもいいのに…。

「ママー」

私を呼ぶ息子の声。いつもは父にお世話をしてもらっているけど
オフィスに来るなんて一体どうしたことなのかしら。
息子にはオフィスの扉を開けるのが少し重い事を思い出し、
すぐに手伝ってあげようと扉の傍に近づくと、大きなヘルメットをかぶったような
息子らしき人影の隣に私より大きな人影が立っている事に気が付きました。
そのシルエットからわかるのはツンツンとした短髪に背広、少し緩いズボン…


もしかして!


自分の直感に偽りは無いと確信して思わず勢い良く扉を開け、
勿論そこにいたのは…

「…ただいま、姉ちゃん」
「おかえり…はんた」

10年も見てないその顔はすっかり垢抜けた青年のものになっていて。
長い旅による弟の成長と、久しぶりにその顔を見られた喜びとで…
息子が私のスカートの裾を引く。少し不思議そうな顔をしながら。

「ママ、どうして泣いてるの?」
「お母さん…嬉しいから泣いてるのよ…」
















オレはノアを倒した後、ノアが考えていた『人類の滅亡』以外で
この大地を救う方法が無いかと考えていた。
勿論オレにそんな頭は無い。だからミッキーに相談して手伝ってもらった。
失われた文明を取り戻すことは不可能ではないけど、
ノアの言う通りそれによって地球が汚染されたのであればしない方が賢明だろう。
だから、せめてこれ以上悪くならないように食い止めるだけでもできれば、と
ミッキーは砂漠化しているサンタ・ポコ地域に緑を増やそうと提案してくれた。
他にもポブレ・オプレ東にあった工場みたいな環境に悪そうな事をしている企業への取り締まり。
あいつらゴミを捨ててたからな、いくらワイルドバギーを渡してくれた人たちでも
間違いは正してやらないと。こうやって少しずつ変えていくんだ。
そしてノアの機能が停止したとは言えあいつがこの大地に放出したモンスターは
まだまだ多くオレ達モンスターハンターにとってはしばらく失職しないで済みそうだ。
たまにオフィスで真新しいポスターを見つけては狩りに行ってたけど
その日々も遂に終止符が打たれる時が来たんだ。

「父ちゃん、僕デザート食べたい!」
「こらウルフ!デザートはご飯を全部食べてからだよ」

オレの隣にいるのはオレの大切な人…そう、あんじゅだ。
そしてその間でイスに座る小さな子供。
オレとあんじゅの間に生まれた大切な命さ。ちなみに、こいつだけじゃないんだぜ。

「お父さん、叔母さんとお話していい?」
「ああいいぜニーナ。姉ちゃんの子供とも遊んでこい」

わーい、とニーナが部屋を出て行くと、ウルフが僕も行く、と
さっきのデザートは忘れたかのように続いて部屋を出て行った。
ちなみにニーナの方が年上なんだ。偶然にもオレと一緒でな。
出て行った二人の子供を見てあんじゅはふぅ、と一息つく。

「それにしても本当にいいのかい?ハンターを辞めてここに住むなんて」
「当たり前だろ。子供を置いてハンターができるか?それに…
 万が一、いや億が一の事があったらあいつらが…さ」


オレの答えにあんじゅは苦笑い。
最強のハンター、赤い英雄と呼ばれた賞金稼ぎはもうどこにもいない。
オレはただの父親、そして目の前にいる女はただの母親。
これからリオラドに家を作って暮らすつもりだ。部屋にかけている時計に視線を変える。

「そういやあ久しぶりに呼んだってのに、遅いなミッキーの奴」

ミッキーはオレがハンターを辞めると言った時かなり苦悩していた。
あいつもオレと同じ、夢を持って家を飛び出した奴だったから
旅の終焉はあいつもポブレ・オプレに帰るということを意味していた。
でもあいつはオレの代わりに大地の侵食を食い止める意志を継いで
会社を設立して新たな夢を追い始めたんだ。

「ごめんごめん、遅れちゃったね」

コンコンとノックの音と同時に現れたミッキー。
相変わらず度の強そうな眼鏡をかけて、以前まで着ていたツナギではなく
ラフな衣装でオレ達の前にその姿を見せた。相変わらずオレよか小さいな、背丈。

「よう社長さん、お忙しいようで」
「なにさいきなり。確かに僕は会社の社長だけどその前にメカニックなんだから」
「ははは、今でも機械いじりは好きなんだね」
「勿論。君らの可愛い子供達にプレゼントを用意してくるのに時間かかったんだ」

お姉ちゃんには向かないかな、と付け足しながらミッキーが紙袋から取り出したのは
どこか見覚えのある小さな戦車の模型。それはオレ達があの長い冒険で手に入れた数と同じ。

リオラドの洞窟でウルフに譲ってもらったモスキート。

花占いで運良くもらえたワイルドバギー。

マッドマッスルとの戦いの後手に入れた元救急車のバン。

壁に埋もれまずは修理に追われたパンサー。

ソルの下水道でメチルアマゾンとミュータントワニに苦戦した装甲車。

ウルフの遺志を受け継いで今でも大切に乗ってるRウルフ。

長い長い交渉の末なんとか買えたタイガー。

ゴーストベースの奥深くで眠っていたKタイガー。

こいつらは皆、リオラドの車庫で余生を過ごしている。
ついさっきまで乗っていたRウルフもそこに入ってゆっくり休んでもらおう。
オレ達はもう武器を握らない。握らなくていいんだ。
これからは生きたくても生きられなかった奴らの分まで生きるんだからな。

「おいはんた!いつ帰ってきやがったんだ!!」

ウルフをおんぶし、ニーナと手を繋いで白髪交じりの父ちゃんが入ってきた。
父ちゃんの背中でウルフがじいちゃんじいちゃんと連呼している。

「まったく可愛い孫までつくりやがって…おい準備ができたんなら酒場へ来い!
 今日はお前の武勇談を聞かせてもらうんだからな!
 おう、他の二人も勿論来るんだぞ」


姉ちゃんも子供を連れてやって来た。まさか姉ちゃんも結婚してるとは思わなかったな。
リオラドに着いていきなりオレに似た子供がいたからビックリしたぜ。
オレがあげたヘルメットも嬉しそうに被ってる。そのヘルメットに手をおいて
10年経っても変わらず綺麗な姉ちゃんは優しく微笑んだ。

「行ってきなさい、はんた。子供達は私が面倒見てあげるから」
「悪いな姉ちゃん。それじゃ行こうぜ、みんな」
「オッケー」
「ごめんね義姉さん」
「いいのよ。久しぶりに皆さん再会したみたいだし」



姉ちゃんにウルフとニーナを預けて懐かしい酒場に向かう。
そこでは村の人たちがオレ達の帰りを賑やかに迎えてくれた。
オレ達を見るなりジョッキを持ったまま腕を高らかに上げたり、拍手をしたりと
随分嬉しいじゃないか…ってよく見ると顔が赤くないか?こいつら…

「よっ!無敵のハンターの凱旋だ!!」
「社長一杯どうすか~!!」
「あんじゅ姐さん最高ーー!」

なんだよ、既にできあがってるんじゃねえか。
…ってこら、あんじゅに触んな。こいつはオレの嫁なんだから!

「そういえばミッキー、あんた酒は大丈夫なの?
 昔オードリーで飲んだ時酔ってたじゃない」

「それは昔の話でしょ。もう26なんだから平気だよ」
「そういやそうだな!それじゃ今日はオレの奢りにしてやるよ!」

勿論基本倹約家だから今回だけだからな、と付け足しあんじゅを安心させながら
オレは酒場にたまっていたおっさんや若造達に対し腕を掲げて叫ぶ。
それを聞いて拍手喝采と共に起こる歓声。ま、そんなに人数はいないけどな。

「いよっ、お大尽!!太っ腹!!」
「最高だぜはんたぁぁぁぁ!!!」

こうやってワイワイ叫んで飲むのは久しぶりだ。
父ちゃんやたまたまそこにいた若いハンターに冒険の話をしてやり、
あんじゅとミッキーとは旅を終えた後のそれぞれの話をしたり、
その日は夜更けまで盛り上がった。



そして夜明け、少しガンガンする頭痛にこめかみを手で抑えながら車庫へ。
赤い戦車の前でオレは止まり、シャシーにそっと手をそえる。
きちんと整備していたとはいえ、長い冒険によってだいぶシャシーに傷が増えた。
ここまでくるともう勲章だな。オレと…あいつの、モンスターハンターの勲章だ。

「長い間世話になったな。もうオレはお前に乗ってやれないけれど、
 オレの意志を継いでくれる奴が出てきたらそいつに繋ごうと思う。いいか?」


Rウルフは何も答えなかった。当然だけどな。
だけどどうしてもそれを直に伝えたくて、言うだけ言った後オレは車庫を出る。


その時、


『ふっ…感謝してるぜ、はんた』


あいつの声が聞こえた気がした。


車庫を出るとミッキーとあんじゅがいた。どうやらここに入ったのを見ていたらしい。

「愛する戦車とお別れは済んだ?」
「なんだよ…そこまでお見通しか」
「それじゃアタイ達はずっとここにいるから、また遊びにおいで」
「そうだね。またこれから忙しくなるけど気が向いたら行かせてもらうよ」

そう言ってミッキーは右手をすっと出した。
あ、そういうことか。
オレとあんじゅも拳を出し、そして…


こつん。


オレ達が3人であるという合言葉を交わした。













終わったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
長い長い…と見せかけて3ヶ月くらいですが終わりました。
なんだか最初はギャグ入ってたのにもう途中からシリアス路線ですみません。
一応ゲームシナリオに沿ってますが捏造とかたくさんありまして(汗)
ですが楽しかったゲームの思い出を丸々エセ小説にできて幸せでした…!
ここまでご覧になって下さった方、本当にありがとうございます!
かなりヘタクソな文章でしたが、少しでもこのメタルマックスという世界が
伝わっていればいいなと思います。
主人公は勇者ではなく、ただモンスターを倒し金を稼ぐだけのハンター。
武器は剣ではなく過去の文明が遺した戦車。
当時としてはかなり斬新だった「早すぎた名作」メタルマックスに触れることができ
本当に光栄です。最高だぜDECO!愛してる!!
最後に一応体験記でしたので自身のデータを。
仲間の名前が「はんた」によるものじゃないのは以前から書いておりましたが
こういう感じのデータでした、本当は。

◎ハンター:ジン LV:39
搭乗車:Rウルフ(レッドウルフ)

◎メカニック:ミッキー LV:39
搭乗車:Kタイガー(エスブレード)

◎ソルジャー:あんじゅ LV:39
搭乗車:タイガー(セブンバスク)

()はなんとも微妙な戦車のネームです(笑)や、シャシーの名前入れたかったけど
こちとら説明書の無い身だし情報収集したくないしでこんなことに(笑)
最初はミッキーに噴いてあんじゅの可愛らしさとソルジャーの怪力に萎えてな
感じでしたが今となってはいい名前だと思います。この体験記においては。


では!閲覧どうもありがとうございました~!!

category: 特別体験記(MM)

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